葬儀反省会の結論

[女性 46歳]

イラスト  私の婚家は、昨年12月、92歳の祖母が亡くなった。葬式後の反省会で、病院から帰ってくるまでに畳を川の字に敷き直さなかった。葬式が出るまでに、わらを焼いて生前愛用の茶碗を割らなかった。喪主が御礼の挨拶を述べる時、家の前でしなかったので、多くの会葬者が帰ってしまわれた。等々反省の余地が一杯あったことを思いしらされた。
 そして結論。家の責任者を一人きめ、その人は雑用には一切かかわらないで、決断のみを下す。他の者はその総責任者の指示に従い、私情を入れないで行動する。つまり戦国時代の戦争の場における軍団のように行動するのです。総責任者(つまり大将)には軍師がついているように、部落内の古老(軍師)に意見をよく聞き、地区内の習慣をよく守る、ということも皆々様のお世話になるこのような場合には特に必要という気がしました。自分の家だけで処理しようとすると、欠ける所、抜ける所、失敗する所が多くなるようです。
 私の実家の場合、相次いで三回も葬式を出したためか、台所も、よく整理されており、○○はここ、△△はここと、戸棚にはり紙がしてありました。お寺さんがくる時間、人数、お茶の数等、画用紙に書いて貼ってあるので、誰もが一目でよく分かり、心に余裕を持って臨めたという気がします。

 現代の生活では、個人主義が優先し、隣近所とのつきあいが疎遠になりがちですが、いざという時は、「遠きの親類より近きの他人」という諺もあるように、近くに親身になってくれる人が多いのは力強いもの。隣近所が無理ならせめて、心を許せる友人、知人を一人でも多く作っておくこと。またアドバイスを受けられるような地区の古老とお近づきになっておくことも必要と思われた。


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