私はいままでに、祖父と祖母の2度葬式を体験しました。しかし私は、祖父と祖母の最期を見届けてないのです。祖父が亡くなった時は、私が小学1、2年の頃であり、学校から帰った時は亡くなっていました。
祖母の時は私が大学に通うため下宿してたので、連絡が遅れました。「祖母が亡くなった」という知らせを聞いて実家に帰った時には、既に通夜の最中でした。気持ちが動揺した私は、普段着のまま葬式に来たのです。入口で受付の人に呼び止められました。そりゃびっくりするのも無理ありません。みんな正装なのに、私だけ普段着だったからです。そして祖母の関係者が名前を書く芳名帳に名前を書いてしまいました。通夜の場に向かいました。もう会場は暗いムードでした。しかし私だけ浮いた感じでした。みんな黒一色の服なのに私はポロシャツとジーパンであったからです。
通夜が何もなく終了したら、両親はあきれていました。服装が悪かったからです。翌日の告別式は正装で行なったので問題はありませんでした。しかし、私は恥ずかしい思いでした。葬式も一段落して式の片付けをしてたら、両親はまたあきれてしまいました。芳名帳の名前を見てがっくりしたのです。どうやら、それは香典を贈った人が名前を書くものだったようです。それに気がつかずに名前を書いたのは恥ずかしいことでありました。
私は葬式の手順や運営については未熟であります。葬式には儀礼とかにも一つひとつ意味があると思う気がします。その意味を知らなかった私は悔やむことばかりです。祖父の葬式、そして祖母の葬式での恥ずかしい体験など、情けない気持ちです。
人生の終わりを意味する葬式は実に重いことなのでしょう。葬式は難しいことが多くあり、私みたいな体験をしてしまうものである。だからこそ葬式というのは、参加する人々が一つになって行なわなければらないかも知れない。私は恥ずかしい体験をしましたが、死んだ人を見送ってあげる気持ちはありました。大切なのは亡くなった人への感謝の気持ちこそ、気分のいい葬式ができるんじゃないでしょうか。